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トップ > メドック地区 第2級のビンテージワイン > シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド[シャトー紹介・醸造工程]

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド 取扱商品一覧 シャトー紹介・醸造工程 ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド シャトーの歴史 ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド シャトーデータ ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド テイスティングコメント

シャトー紹介・醸造工程

ジロンド川近辺の好立地に

【ラトゥール】【ピション・ロングヴィル・バロン】といったシャトーに挟まれたところに位置するのが、ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド(以下、ピション・ラランド)です。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
シャトーの様子。中には実際にオーナーが住んでいます [拡大]

ピション・ロングヴィル・バロンと比較すると、シャトーの場所はジロンド川寄りにありますが、ブドウ畑の大部分はシャトーの西側にあり、畑の位置はジロンド川から遠くなっています。しかし、遠いとは言っても、決して内陸部にある訳ではありません。ラトゥールと比べて数百メートルという程度の違いだけで、ジロンド川からもたらされる、霜の害や夏場の過度の温度上昇の回避といった恩恵を充分に受けていることは確かでしょう。

ピション・ラランドの畑は合計「75ha」あり、64haがポイヤックに、11haはサンジュリアンにあります。もちろんサンジュリアンにあるブドウをポイヤックのワインに加える訳にはいきませんので、このブドウからはシャトー関係者用の特別なワインが造られているそうです。

64haのブドウ畑の一部は、シャトー周辺ににあります。そこはラトゥール、ピション・ロングヴィル・バロンと、所有者が様々に入れ替わった土地で、「昔はシャトー間で区画の交換がしばしば行われてた」というシャトーの方の話も納得できるような場所でした。シャトーの西側にあるブドウ畑はほぼひと塊になっていて、ちょうどサンジュリアンの境界線からゆっくりと坂を上るようにして植えられています。

このブドウ畑の土壌は、下部の層には鉄分を含んだ粘土質、表土にはジロンド川がもたらした約120万〜80万年前のギュンツ氷期時代の砂利が多く混じった砂利質、といったこの地域の典型的な構成で、ワインのブドウ畑としては水はけも良く、非常に理想的な土地となっています。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
ピション・コンテスのマークです [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
2年目の樽貯蔵室上のテラスから見た風景。ラトゥールの塔とジロンド川が見えます [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
畑はゆったりとサンジュリアン境界線に向かって傾斜しています [拡大]

メルローの比率が高い“女性的な味”

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
シャトー及び醸造所の概観。手前の芝生のテラスの地下が樽貯蔵室、右側の建物が醸造所などです [拡大]

栽培比率はカベルネ・ソーヴィニヨンが45%、メルローが35%、カベルネ・フランが12%、プティベルドが8%となっていて、平均樹齢は約35年。区画によって差がありますが、平均すると1haあたり「9,000本」と比較的高めの植樹密度となっています。

この地域のシャトーにしてはメルローの比率が高いのが特徴ですが、これは彼女の叔父が非常にメルローを好んだためだそうです。“ピション・ラランドのワインは非常に女性的である”と評価されることが多いのですが、実際にワインにまろやかさ、柔らかさを出すために、このシャトーではメルローを多くブレンドに加えているのです。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
発酵タンク室と樽貯蔵室の通路。左手は飾り用の空樽、右手にはビンテージが保管されています [拡大]

収穫期になると、毎年100人以上の人が参加して手摘みで収穫を行っていきます。大変な人数ですが、ほとんど毎年スペイン・アンダルシア地方の人々にお願いしているのだそうです。ずっとこのシャトーの収穫に参加しているため作業に慣れているのはもちろん、体が非常に強くてとても助かっているのだとか。

収穫されたブドウは、畑の中に設置した選果台で厳しく選果を行い、それから醸造所へと運ばれていきます。そこではまず除梗を行い、除梗機の下部にある破砕機を使用してブドウを少しだけ潰します。潰されたブドウは、ステンレスのパイプを通して、コンクリートタンクに替わって使用されている、33基のステンレスタンクへと運ばれていくことになります。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
ステンレスタンク。真ん中に見えるのは粕帽を絞る圧搾機です [拡大]

発酵時の温度は約28℃、作業は約7日間ほど続きます。次は果皮浸漬ですが、年によって果皮浸漬の時間は違い、大体11日〜17日ぐらいとのこと。

その後、タンク内でマロラクティック発酵を行い、樽に入れる前にブレンドを行います。ブレンドは、以前はボルドー大学でワイン醸造研究所長を務め、“現代ボルドーワインの父”と言われるエミール・ペイノー教授が行っていました。現在は、1989年にコンサルタントを引き継いだ、ボルドー大学ワイン醸造研究所所長も勤めた経験があり、現在ボルドー大学ワイン醸造学学部長であるリベロー・ガイヨン教授と、オーナーであるランクサン夫人が一緒に行っています。

新樽の比率を抑えて、よりフルーティーに

その後、50%は新樽、残り50%は1回使用したアリエールとニエーブル産のオークから作られて、ミディアムに焼付けが行われた樽に入れられて、18ヶ月間の熟成期間に入ります。その間には、3ヶ月に1度の澱引きと卵白によるコラージュが1回行われます。新樽の比率が50%と、やや低めにしているのは、「ワインのフルーティさと樽香のバランスを保ち、女性らしいワインに仕上げるため」だとか。

最初は1年目の地下樽貯蔵室に入れられるのですが、オーナーの意向により、ここには様々なアートのオブジェが飾られています。シャトーの方の話では「大人が子供部屋を飾るのと同じく、こうして樽貯蔵室も飾ることによりワインにいい影響を与えるためでしょう」と、笑いながら答えていらっしゃいましたが、恐らくはオーナーの趣味なのでしょう。

その後は、1988年に作られた2年目の樽貯蔵室に入れられます。この樽貯蔵室はシャトー【マルゴー】の地下樽貯蔵室を設計したことでも有名なマジエールが設計しているため、マルゴーのものと非常に良く似ています。

こうして18ヶ月の熟成を終えたワインは、瓶詰めが行われ、世界中へ出荷されていくことになります。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
1年目の樽貯蔵室。樽のマークから様々な樽会社の樽を使い分けているのが分かります [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
2年目の樽貯蔵室。マルゴーの地下樽貯蔵室も手がけたマジエールが設計しました [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
シャトー内の様々なところにこのようなオブジェが飾られています [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
初代のオーナーであるコンテス・ド・ラランド(ヴィルジニー)の肖像画 [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
サン・ヴァンサンの木造。ブドウ栽培者の守護聖人なのです [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
1993年にシャネルにワインを一樽進呈した際に、周りにエビの加工をして返却された樽 [拡大]

ブドウ畑の“テロワール”の良さが際立つ

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドは、他のシャトーと比べて特別変わった造り方や機材を用いている訳ではありません。それにも関わらず、このような高品質のワインが出来るのは、ブドウ畑の“テロワール(土地の環境)”によるところが大きいのでしょう。

周囲の超一流シャトーたちに全く引けをとらないほど、ここで生み出されるワインは人々を惹きつけています。決して派手さはありませんが、ずっとそのままで極上のワインを届け続けてくれることでしょう。

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
今回、試飲させていただいた1998年のピション・コンテス [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
案内をしてくれた方との記念写真です [拡大]
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
試飲中です。後ろに見えているのはラトゥールのブドウ畑です [拡大]
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