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トップ > メドック地区 第2級のビンテージワイン > シャトー・コス・デストゥルネル[シャトー紹介・醸造工程]
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シャトー紹介・醸造工程 |
D2号線を北上して、【ラフィット・ロートシルト】のシャトーを過ぎた辺りから、比較的、急勾配の坂道が始まります。途中には、アペラションの境界線となる“ブルーイユの小川”があり、それを越えるとポイヤックからサンテステフに入ります。
この急勾配から始まる、海抜約20m程の丘は「Cos」と呼ばれていますが、これはガスコーニュ地方の古い言葉で“砂利の丘”という意味だとか。その名前のとおりに、ガロンヌ川などから運ばれてきた第4世紀の砂利が堆積し、下層にはサンテステフ石灰岩と呼ばれる層もあります。
この丘の上部は、表土の砂利の層が厚く水はけが良いため、一部の例外はあるものの、カベルネ・ソーヴィ二ヨンに適しています。一方、丘の下部の方へ行くと砂利の層は薄くなり、ブドウの根が石灰岩の層へと到達しやすくなっていて、メルローと相性の良い土壌となっているのです。
この丘の上に「64ha」のブドウ畑を持つのが、シャトー・コス・デストゥルネルです。栽培品種は、土壌と相性の良いカベルネ・ソーヴィ二ヨンが60%と、メルローが40%と、メルローの比率が高いのが特徴的です。すぐ隣にある【ラフィット・ロートシルト】ではメルローは25%ですから、それと比べると近い位置にあるとはいえ、全く土壌が異なってくるのが良く分かるでしょう。
サンテステフの入り口となる、丘の南部のところにはコス・デストゥルネルの醸造所が立っています。
数多くのシャトーでは、オーナーの自宅である城館には凝った建築様式を用いているものですが、ここの場合はシャトーではなく醸造所に特徴があります。当然のように西洋風の様式のシャトーが集まっているメドック地区の中で、この醸造所だけは東洋風の建築となっていて、特に珍しい存在だと言えるでしょう。
これは、シャトーの初代オーナーであるルイ・ガスパール・デストゥルネルに由来したものです。19世紀初頭、彼ははワイン作りを営むとともに、ワインの販売も手がけていました。奇抜な発想と強い個性で知られていた彼は、その当時、ワインの一大マーケットであったイギリスの植民地となっていたインドでもワインの需要はあると考えます。自前の船を所有していたこともあって、すぐにインドでのワイン販売を決断したのです。
ボルドーからインドまで船積みされ、現地で販売されたワインは好評を得ることが出来ました。しかし、いくらかの売れ残りが発生してしまい、またそれをボルドーへ持ち帰ることになりました。このワインと、最初から輸出されずにシャトーで熟成させていたワインを飲み比べてみると、驚くことにインドから持ち帰られたものの方が美味しかったのだそうです。
このワインは、赤道を2回越えていたため、ラベルに「R」の文字(Rotour。“戻る”という意)を加えて、“インド帰りのワイン”として売り出したところ、非常な人気を得て、彼も“サンテステフのマハラジャ”と呼ばれるようになったのです。
当時、そうしたエストゥルネルのやり方には、周りのシャトーのオーナーたちにから色々な批判的な意見もありました。そんな彼らに自身の成功を誇るために、醸造所には敢えてインド風の装飾を施したのでした。
コス・デストゥルネルでは、収穫は合計120人で手摘みで行い、容量の小さいカジェットに入れて醸造所まで運びます。醸造所では2回の選果を行い、破砕をした後に、台形型をした小容量のステンレスタンクまで運び込みます。
現在、コス・デストゥルネルの醸造所や樽貯蔵室では、非常に大掛かりな工事を行っています。地下を掘り下げ、そこにステンレスタンクを設置して、自然の重力でブドウを移動させることができるような設備へと、変更を行っているのです。
ステンレスタンクの中で低温マセレーションを行った後、アルコール発酵、果皮浸漬を行い、樽の中でマロラクティック発酵を行います。
樽熟成の期間は、大体「18ヶ月間」と発表しているのですが、実際は年によってマチマチなのだそうです。新樽比率も同様で、100%新樽を使用する年もあれば、80%になることもあるとのこと。ヴィンテージの特徴に合わせて、柔軟にやり方を変えているのです。
澱引きは3〜4ヶ月に1回行い、濾過はせずに瓶詰め作業となり、いよいよ世界中へ出荷されて行くことになります。
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