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トップ > メドック地区 第4級のビンテージワイン > シャトー・プリューレ・リシーヌ[シャトー紹介・醸造工程]
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シャトー紹介・醸造工程 |
ちょうどシャトー【デスミライユ】の辺りから、北へ向かって始まる“プラトー・ド・カントナック(カントナックの台地)”。その上り坂のところに、周りが蔦で覆われて格付け4級のプリューレ・リシーヌのシャトーは建っています。ここは、昔は“修道院”だったところがシャトーになっているだけのことはあって、カントナックの教会が隣接しているのです。
プリューレ・リシーヌのブドウ畑は、大部分が“カントナックの台地”の上の、ギュンツ氷期の小石が多く堆積する砂利質の土壌のところにあり、合計で約「70ha」です。このシャトーでは白ワインも作っているのですが、ブドウ畑の大きさは1.6haと小さめで、かなり小規模です。
栽培品種の比率は、約50%のカベルネ・ソーヴィ二ヨン、42%のメルロー、6%のプティ・ヴェルド、2%のカベルネ・フランとなっています。
カベルネ・ソーヴィ二ヨンとカベルネ・フランは、砂利質でもその層が約10〜15mと、ポイヤックやサンジュリアンと同じぐらいの厚さのところに植えられ、メルローは粘土の比率が高いところ、プティ・ヴェルドは砂利の層が6〜8mと比較的薄いところと、品種ごとに適所を選んで植えられています。
プリューレ・リシーヌでは、1998年までは、有名な醸造コンサルタントのミッシェル・ロランが一人でコンサルタントを行っていました。さらに1999年からは、ステファン・デュルノンクールも招聘され、非常に豪華なメンバーがこのシャトーのコンサルタントとして関わっていたのです。しかし、2001年のヴィンテージを最後に、ミッシェル・ロランは去り、現在はステファン・デュルノンクールだけがコンサルタントを行っています。
シャトーの方のお話によると、ミッシェル・ロランがコンサルタントを行っていた時には、彼が余りにも多忙すぎるため、シャトーにはほとんど来れなかったのだそうです。それに対して、現コンサルタントのステファンは、頻繁にシャトーに足を運んでブドウ畑の管理やワインの熟成中の試飲などを行っていたため、彼に一任することを決定したのだとか。
ステファン・デュルノンクールがコンサルタントを担当するようになってから、様々な改革が行われました。例えば、それまでは手摘みで収穫されたブドウはトラクターで運んでいたのですが、これは容量の小さいカジェットで運ぶように変更されたのです。ブドウ畑での作業を重視するステファンならではの手法だと言えるでしょう。
収穫には150〜200人の方が参加します。そのうちの130人ほどが、選果をしながら、手摘みで収穫を行い、ブドウをカジェットに入れていきます。カジェットごと醸造所に運ばれて来たブドウは、バイブレーター式の選果台を使って、除梗前と除梗後の2回の選果が行われます。
これも、ミッシェル・ロランがシャトーを去り、ステファンが一人でコンサルタントを行うようになった2002年のヴィンテージから行われ始めたことだそうです。
その後、破砕を行ってから9基のステンレスタンクと12基のコンクリートタンクに運ばれ、発酵前に12〜13℃での低温マセレーションを1週間ほど行います。続いて、29度〜30℃でのアルコール発酵を行った後に、果皮浸漬を行います。低温マセレーションから果皮浸漬まで、タンクによって変わってきますが、大体25〜32日間ほどの時間を掛けているそうです。
マロラクティック発酵は、グランヴァンに使用されるだろうワインに関しては樽の中で行い、セカンドに回されるものはステンレスタンクの中で行われます。
その後、約18ヶ月間の樽熟成に入るのですが、ステファン・デュルノンクールがコンサルタントに入った1999年からは、樽熟成の最初の6ヶ月間は澱引きをせず、澱を樽の中に残したまま熟成を行う“シュール・リー”と、樽の底に溜まっている澱を攪拌させる“バトナージュ”が採用されました。
これらの手法を採用することによって、酵母の死骸から旨味成分がワインに溶け出して、ワインがより複雑性を帯び、またコクが出るのだそうです。
ただし、この手法だと、従来は澱引きの際に空気に触れることにより抑えられていたワインの還元反応が強くなってしまうケースが多いため、定期的に樽内のワインに酸素を供給する“ミクロビュラージュ”を行うことにより、バランスを保っているのだとのことです。
バトナージュは、樽熟成の最初の6ヶ月間には1週間に2回行い、ミクロビュラージュは、樽熟成中に少ない場合で3回、多い場合は8回ほど行うとか。ステファンがシャトーまで来て、すべての樽を定期的に試飲しながら、このような回数を決定していくのだそうです。
最初の6ヶ月間を過ぎると、ここでようやく1回目の澱引きを行います。しかし、一部には6ヶ月を待たずに澱引きする樽もあるそうです。各樽によってシュール・リーの反応が様々なため、良い結果を出しているものはそのままシュール・リーを行って、何らかの問題が発生した、またはその兆候が見られる場合には澱引きを行っているのだということです。
清澄作業であるコラージュに関しても、試飲した結果から必要かどうかを判断するそうで、他の多くのシャトーのように必ず行っているという訳ではないそうです。必要があると判断された場合はコラージュを行い、ようやく瓶詰め作業が行われることになります。
このシャトーのコンサルタントのステファン・デュルノンクールは、ここで成功を収めたことによって、一躍有名人になりました。知名度や実績は、ミッシェル・ロランにはまだ遥かに及ばないものの、これから大きな活躍が期待されている一人です。
彼の指導により、様々な新しいテクニックを取り入れ、プリューレ・リシーヌもさらに大きく成長していくことでしょう。
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