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トップ > ポムロール地区 特級クラスのビンテージワイン > シャトー・ペトリュス[シャトー紹介・醸造工程]

シャトー・ペトリュス

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シャトー紹介・醸造工程

“ペトリュスの粘土”が露出する土壌

ペトリュス
ペトリュスの醸造所。奥にポムロールの教会が見えます。教会周辺にも良いシャトーが集まっており、この一帯がポムロールで最良の土地です [拡大]

【ヴュー・シャトー・セルタン】【レヴァンジル】【ラ・コンセイヤント】【ガザン】と言った有名シャトーが密集するポムロール北東部。その頂点に立っているのが、有名なシャトー・ペトリュスです。

この有名シャトーが所有している「11.5ha」のブドウ畑は、周りにあるシャトーと畑が隣接しているにも関わらず、その境界線付近以外では、土壌は少し異なっています。ペトリュスの畑は、基本的に周りのシャトーよりも砂利が少なく、“黒粘土”と呼ばれる「スメクタイト」が多く含まれた、膨潤性のある特殊な粘土が表土に出てくるのです。

ブノワ・フランス出版社の『テロワール・アトラス』にはこのように記載されています。

台地の頂部にはほとんど礫質の覆いがなく、“ペトリュスの粘土”が露出している。このテロワールが生むワインの特に際立った酒質は、ブドウ果を非常にうまく成熟させる特殊な表土の水分機能によって説明できるだろう。水分をしっかり留めておくことのできる粘土の細かい組成のために、水分量は構成物質の真ん中ではわずかなままである。ブドウ樹の根は夏のあいだ粘土の干裂に入り込み、乾燥のひどさに対してますます表土を利用している。

雨水の後は、粘土の膨張によって表土は全体的に不透過性になる。この機能は、深部の地層の組織の間に見られる枝根の多さによって明白である。しかし枝根のほとんどはぺしゃんこにされたり、ヘリンボーンのかたちにつぶされて壊死してしまう。支根は冬のあいだに枯れ、夏には新たに成長する。
このようにして、ポムロールの栽培地の水分供給は決して過度になることも不足することもないのである。

この特殊な土壌が、ペトリュスが際立ったワインを生み出し続けている、一つの大きな理由なのでしょう。

ペトリュス
醸造所を正面から [拡大]
ペトリュス
醸造所の入り口です [拡大]
ペトリュス
ペトリュスの畑。醸造所周辺に広がっています [拡大]
ペトリュス
他の土地よりも砂利は少なめですが、全く無い訳ではありません [拡大]
ペトリュス
ペトリュスの畑の中でも最も海抜が高い(約40m)ところ。ここは一見して粘土が多いのが分かります [拡大]
ペトリュス
サンテミリオンのプラトーと比べると比較的平坦ですが、ペトリュスの畑もこのように傾斜しています [拡大]

独特の手法をいち早く取り入れて

シャトー・ペトリュスで有名なのが、「グリーンハーベスト」と呼ばれる色が変わる前のブドウ果の間引きと、夏場に行うブドウの房周りの摘葉でしょう。これは1973年に最初に行われた際には2haだけだったそうですが、【ムートン・ロートシルト】と並んで、この地域では一番最初に導入したのだそうです。

ブドウの収穫は、約180人の手によって2日間で行われます。午前中はブドウに水滴がついていることもあるため、それらが乾く午後のみに収穫が行われます。収穫されたブドウ果は、その後カジェットに入れられて醸造所まで運ばれて、除梗前と除梗後の2回の選果が24人のスタッフによって行われます。

発酵は、1969年から使用されているセメントタンクの中で行われます。全て自然酵母のみで行い、温度は最大で約30℃。果皮浸漬と合わせて合計2〜3週間続きます。

その後、タンクの中でマロラクティック発酵を行い、終了後、約50〜100%の新樽に移して熟成を行っていきます。樽は全てライトで焼付けられており、合計4社から購入しているとのこと。

澱引きも、伝統的な3ヶ月に1回のペースで、コラージュも卵白で行っています。濾過は一切せずに、自社製の瓶詰めの機械で瓶詰めが行われ、出荷されていきます。

ペトリュス
ペトリュスの畑から見たガザン [拡大]
ペトリュス
畑の最も高いところから見たレヴァンジル。南東部分にあります [拡大]
ペトリュス
レヴァンジルの南側、ペトリュスから南東部分にあるラ・コンセイヤント [拡大]

ユニークなエピソードの数々も

ペトリュス
聖ペテロの石像。ラベルにあるように天国への扉の鍵を持っています。ガラリアの漁夫であったため、船に乗っています [拡大]

シャトー・ペトリュスの偉大さとは、醸造もさることながら、その所有するブドウ畑とブドウの管理によるところが大きいと思われます。

1984年には収穫直前に雨が降ってしまったため、ブドウに付着した水滴をヘリコプターの風圧を利用して吹き飛ばしてみたり、1992年には雨が土壌に染みこまないようにするためにビニールシートで畑を覆ったりと、数多くの驚くべきエピソードが残されているのです。

外部からは、そんな姿を「やや滑稽だ」と捉える方もいるかもしれませんが、どのエピソードも、まずは“ブドウありき”というペトリュスの姿勢をよく表していると思います。

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