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オールドビンテージの美味しい店

2007/4/17掲載

レストラン タテルヨシノ 芝パークホテル店

ミシュランの星を獲得した吉野建シェフが創り出すテロワの料理と、タイユバン出身の練されたソムリエ達による極上のワインサービス。本物を知る人が心からくつろげる注目の美食レストラン。

ミシュラン星付きレストランのシェフによるテロワ(大地)の料理・・・

パテアンクルート

タテルヨシノといえば、2006年度版ミシュラン・ガイドで一つ星を獲得したパリのレストラン「ステラ・マリス」のオーナーシェフ吉野建氏がプロデュースする、日本での直営レストラン。吉野シェフは、現代のフランス料理界をリードする料理人として美食の都パリで賞賛を浴びながら、新しいものを追求していく日本が誇る料理人です。彼が創り出すのは、大地の実りをそのまま皿に盛り込むような“テロワ(大地)の料理”をモットーに、シェフ自身の故郷である喜界島(鹿児島県)産の素材などを取り入れた独創的な料理。旬の野菜や日本の食材もふんだんに使い、一皿一皿が、日本人らしい繊細な感性とフランス料理の伝統を見事に融合させた芸術品のようです。

オーナーシェフ:吉野 建(Tateru Yoshino)

1952年鹿児島生まれ。79年渡仏。「アルケストラート」「トロアグロ」「ジャマン」などで修行し、84年帰国。「光亭」「ロア・ラ・ブッシュ」のシェフを経て、89年小田原で「ステラ・マリス」をオープン。高い評価を得ていたが、フランス料理への情熱から再度、渡仏。
97年4月、パリ8区に念願の「ステラ・マリス」を開店。2003年3月、芝パークホテル内に、フレンチレストラン「cuisine francaise tateru yoshino」を開業。同年9月、パークホテル東京内に、日本で2軒目のフレンチレストラン「gastronomie francaise tateru yohino」と、カクテルと小皿料理の楽しめる「bar a vins tateru yoshino」を開業。
06年3月、パリの「ステラ・マリス」ミシュランガイド一つ星獲得。 現在は、月の半分をパリで、残りを東京に滞在しながらシェフとして活躍。

最高の食事シーンを演出してくれる名ソムリエたち・・・

このお店のすごいところは、料理だけではありません。タイユバン・ロブションで経験を重ねた熟練されたソムリエ達による上質なサービスがあります。このサービスがあってこそ吉野シェフの料理を最大限に引きたたせることができるのです。

今回お話しを伺ったのは、総支配人の若林英司氏。
若林氏は、数々の雑誌にワインのコメンテーターとして登場したり、アカデミー・デュ・ヴァンの講師として幅広く活躍されている有名ソムリエです。

総支配人(ディレクターソムリエ):若林 英司(Eiji Wakabayashi)

1964年長野県生まれ。
91年小田原の「ステラ・マリス」で吉野シェフと出会い、シェフ・ソムリエを務める。「タイユバン・ロブション」シェフ・ソムリエを経て、03年「tateru yoshino」総支配人。

「アカデミー・デュ・ヴァン」講師
雑誌「ワイン王国」レギュラー・コメンテイター

レストランでは、バーと違ってワインは食中酒。それだけに客がオーダーをする際は、料理とワインのそれぞれを互いが最大限に美味しくなるような組み合わせになるよう手助けするのが、ソムリエにとって重要な役割になります。

例えば、Pichon Lalande 1975というボルドーの赤ワイン。今まさに飲み頃の美味しいワインですが、75年のボルドーの赤ワインの特徴である乾いたタンニンが少し気になるところ。それを仔羊と一緒にいただくことにより、タンニン由来のワインの辛さがまったく気にならなくなり、それどころかワインが舌の上で信じられないほど甘く感じられるようになるのです。これは、仔羊の脂がワインのタンニンを溶かしてくれる役割を果たすから・・・。若林氏はそういった料理との組み合わせを自然にお客様が選べるようなワインサービスのプロとして、素晴らしい役割をされています。

↑「仔羊のロースト ペルシア―ド風」
羊の骨付き背肉をゆっくりローストし、皮目にパセリのみじん切りとパン粉をまぶしオーブンで香ばしく焼きます。付け合せは、有機野菜とお芋のスフレです。ソースは骨からとったジュです。
若林氏:「美味しいですよ。 Pichon Lalande 1975と合わせたら幸せなひと時かと思います」

ワインリストに秘められた若林氏のこだわり・・・

まず感心させられるのは、若林氏のこだわりが詰まったワインリストです。
「見やすく、選びやすく、説明しやすく」を意識してつくられたリストには、こだわりのポイントが3つあります。

◆こだわりその1、ワインのセレクト。

Ch. Pichon-Longueville comtesse de lalande 1975

リストに載っているワインは、アイテム数が厳選されているのにも関らず、最上級の王道ワインから、聞いたことのないワイン、お値打ちワインまで様々、地域はフランス全土のものを取り揃えています。オールドビンテージワインが多いのも特徴。

若林氏:「ボルドーのワインリストをパッと見た時、多くの人は自分の好きなシャトーを探すんです、ですからそういった有名なシャトーが目につきやすいようにしています。それに、ワイン通のお客様も多いので知らないようなアイテムをのせたり、比較的気軽に楽しめるお値打ち品も用意しています。
また、古酒が多いのも特徴ですね。当店ではお祝い、記念日でなくても、普段でも出るワインの三分の一は10年以上熟成されたワインです。ブルゴーニュワインは男性的と言われているのに対し、ボルドーワインは女性的といわれますよね。それって熟成されたワインを飲まないとわかりません。ボルドーワインは若いうちはタニックですが、熟成されることによりタンニンが溶けます。そのタンニンが溶けたときの何とも言えない世界があって女性的といわれるのです。」

◆こだわりその2、エリアによる完全な区分け。

ボルドーワインのリストを開くと、左のページがカベルネ・ソーヴィニョンを中心とした左岸のワイン、右のページがメルローを中心とした右岸のワインとなっています。ブルゴーニュのリストも同様、左のページがコート・ド・ニュイ、右のページがコート・ド・ボーヌに。すっきりと区分されているので、見やすいのが特徴です。

◆こだわりその3、明確な順序。

価格を安いものから高いものへ、複数のビンテージがあるワインはまとめて書かれていることです。

若林氏:「見やすさ、選びやすさ、説明しやすさが、ワインリストには大切です。見やすいから当店ではリストを見る人が多いんです。古酒好きのお客様が多いので、そういった方がワクワクするようなリストになっています。」

そんな若林氏こだわりのワインリストを見てみたい!という方のために、今回、特別にリストの一部をご紹介いただきました。若林氏が春にイチオシと教えてくれた、マルゴー村のワインの抜粋です。マルゴー村のワインは春に合う優しさを持つワインです。

以下、ワインリストよりマルゴー村を抜粋
価格は9450円〜

2001 Brio de Ch.Cantenac Brown
2002 Ch. Les Vimieres Le Tronquera (メルロー100%)
2000 Ch. Marquise d'Alesme Becker (ワイン通でも知らないようなワイン)
1993 Ch.Rauzan Segla
1986 Ch.Ferriere
1986 Pavillon Rouge du Ch.Margaux
1985 Pavillon Rouge du Ch.Margaux (今が飲み頃です)
1982 Ch.Brane Cantenac
1970 Ch.Cantenac Brown
1989 Ch.Palmer
1983 Ch.Palmer
1959 Ch.Palmer
1997 Ch.Margaux
1978 Ch.Margaux
1964 Ch.Margaux

春先に合うワイン・・・

ホワイトアスパラガスとトコブシのフリカッセ ソースレフォール

ジビエの季節も終わり、いよいよ季節は春です。春先の料理といえば、仔羊、アスパラ、そら豆などが美味しい季節。どんなワインが合うのでしょうか。

若林氏:「春先と一言でいっても、シチュエーションが違いますよね。雨の日か晴れの日か、昼か夜か、それに人数によって違います。寒いと酸味は酸っぱく感じられるし、暑いと酸味はきれいに感じられるものです。だから夏には、酸味の強いピノ・ノワールが美味しく感じられる。反対に、寒い日には、体が温まるシラーなんかが美味しい。体感温度って大きいんです。
春先になって、ポカポカしてくると、カベルネ系が特に美味しく感じられてきます。杉の木、甘草、ベジタルな香りによって涼しくなります。
例えば・・・
ピション・ロングヴィル・バロン 1993、ポンテ・カネ 1999 、パルメ 1983なんかいいですよ。」

◆コラム・・・同じ赤ワインでも季節によってお勧めってあるの?

同じボルドーの赤ワインでも地域によってワインに特徴があります。季節によって合わせたいワインも微妙に違ってくるそう。もちろん好みや状況によっても違いますが・・・。
若林氏に季節ごとのおすすめを聞いてみました。

春 優しさと軽やかさのあるワイン。メドック地区でいったらマルゴー村のワインなど。
夏 サンテミリオンの優しいかわいらしい感じ、ベレールとかラロゼ
秋〜冬 メルロー主体のポムロール地区、サンテミリオン地区のワイン。酸が柔らかく、香りにトリュフや土っぽさ、動物的なニュアンスがあるワイン。

一年中合うのは、ポイヤック地区のワインでしょう。ちなみにポイヤック村と仔羊や牛は王道の定番。同様に鴨にヴォーヌ・ロマネ村のワインも王道です。

お薦めのオールドビンテージワインは・・・

繊細なオールドビンテージワインほどデキャンタージュひとつで味わいが変わります

若林氏:春先だと、優しさと軽やかさのあるワインがいいですね。シャトー・パルメとかシャトー・マルゴーとか。華やかさ、エレガントさも持ち合わせていて・・・。個人的にも、気品と繊細さを持つワインが好きなんです。デリケートでありながら裏に力強さを持っている、やさしさの後からボリュームのある余韻がくる、そういった気品のあるワインっていいですよね。最後にきた方が感動する、テロワールからの恩恵、ヴィンテージの恩恵を感じます。そういった意味で、個人的な好みを言うと、一番好きなのはシャトー・ラフィット・ロートシルト、2番目に好きなのはシャトー・パルメ、3番目に好きなのがシャトー・マルゴーなんです。
ラフィットでは、55、76、パルメでは59、83、89、マルゴーでは64、78なんかは素晴らしいですね。」

お勧めのオールドビンテージワインを特別にセレクトしていただき、コメントをもらいました。

◆Ch.Palmer 1959

フランス全土いやヨーロッパにとって神が与えた偉大なヴィンテージ1959年。
すべての産地がこれほどまで恵みをいただいた年はあっただろうか・・・
クラッシクなスタイルで、それぞれのテロワールの素晴らしさが如実に反映された年でした。今日は偉大なワインのひとつであるシャトー・パルメ1959年をご紹介いたします。
色調はオレンジからやや茶を帯びた美しいルビー色。中心はまだ赤色がはっきりと残り、照りと輝きは申し分ありません。トップノートには、信じられないほどのみずみずしい赤いフルーツのタッチ、スパイス、甘草、ミネラル、そしてなめし皮や掘り起こした土のニュアンスがはっきりと香り高く表現されます。口に含むとやさしい果実味があり、酸味が実にエレガント、タンニンは細かく溶け貴婦人のようなシルキーでデリケート。コクがありまろやかでアフターに東洋のオリエンタルスパイスが心地よく拡がります。
見事に熟成された偉大なヴィンテージのワインとはこういうワインを指すのでしょう。
人生の喜びを本当に感じさせてくれる1本であることは間違えないでしょう。

◆Ch.Pichon Comtesse de Lalande 1983

比較的温暖だった83年。いつも偉大な82年の影にありつい忘れられるヴィンテージです。
しかし82年ほどのエキス分はありませんが、今最高の飲み頃を向かえているヴィンテージではないでしょうか・・・香りはプラムやカシス、ユーカリ、甘草、黒胡椒、オータムリーフそしてなめし皮など複雑でまとまりがあり、まさに絶頂期です。
果実感も十分あり、柔らかくまろやかな酸味とこなれたタンニンがバランスよくまとまっています。このシャトーの特徴である、膨らみとエレガントさの調和を存分にお楽しみいただけるでしょう。。。

◆Ch.Cheval Blanc 1975

シュヴァル・ブラン1975年は今絶頂期に頂上へ向かい一歩一歩登っています。
充実した果実がもたらす豊かでなめらか、そして優雅なワインです。
この年はボルドーにとって当初は偉大なヴィンテージに仲間入りするはずでした・・・
今日では、この年の特徴である頑固なタンニンがややドライになり、古典的でクラシックなスタイルの味わいのシャトーが多くみえます。
しかしシュヴァル・ブランは凝縮した果実が溢れんばかりで、みずみずしく芳醇です。
70年代としても出来は群を抜いているように思われます。
鴨のローストにフォワグラを添えた一皿などと是非合わせてみたい。

白ワインのお勧めもあります・・・

◆Ch.de Fieuzal 1997

97の白は今まさに絶好調。寒い時期はちょっと温度を高めに、春には少し低温、9〜10度でフレッシュさを出します。香りは青々とはしておらず、熟成しています。筍、たらの芽など、えぐ味、アクのある春の食材に合います。

◆Domaine de Chevalier 1983

フレッシュでノワゼット、ハーブ、キャラメルの香りがします。みずみずしい果実感ときれいな酸味が味わえます。

◆Pavillon Blanc du Ch.Margaux  1985

ソーヴィニョン・ブラン100%。20年以上の熟成を経ているにもかかわらず、非常にフレッシュで色もまだ薄い位。ミネラル感がしっかりあり、樽のニュアンスも感じられます。サーモン、貝を焼いたもの、野菜に合います。

◆コラム・・・白ワインの古酒ってどんな感じ?

熟成するにつれて、赤ワインは紫→オレンジ→茶褐色に変化すると同時に色が薄くなることは良く知られています。反対に白ワインは、色が濃くなり、色調はグリーンから黄色、黄金色、褐色へと変化していきます。
その変化のスピードは品種によっても違います。例えば、リースリングは熟成しても色があまり濃くならないのに対し、ソーヴィニョン・ブランは若い頃はグリーンが強く、熟成によりすぐに色が濃くなります。飲み頃を色で判断するなら、ソーヴィニョン・ブランはグリーンから黄色がかってきた頃、シャルドネは黄色から黄金色が飲み頃と言われています。
先日、パヴィヨン・ブランの1990(ソーヴィニョン・ブラン100%)をいただく機会があったのですが、色は黄色〜やや褐色がかっていて、シェリーにも似た酸化熟成香があり、酸味はこなれて独特な深い味わいでした。こういった白ワインになると、刺身やマリネなどより、火を通した魚やトリュフを使った料理、焦がしバターのソースを使った料理、白身のお肉料理などと合わせると美味しくいただけます。また、少しクセがあるので、お試しになる際は2人より4〜5人の時の方が美味しく飲めるかもしれません。

タイユバン・ロブション流の上質なサービス・・・

総支配人の若林氏は、「タイユバン・ロブション」シェフ・ソムリエを経験されていますが、支配人の田中優二氏も「タイユバン・ロブション」のオープンから8年半勤めた経験と、テーブルサービス技能コンクールで優勝という経歴の持ち主。洗練された上質なサービスが期待できそうです。

タテルヨシノでは、鴨をおろしたりするパフォーマンスもされるそう。

若林氏:「お客様も楽しめ、従業員も楽しめることが大切。そうすることによって自然な笑顔が生まれるんです。」

コストパフォーマンスの高さも魅力

自然の太陽光と水に包まれたテラス席でのランチは開放的で癒されます。

ワインの価格を見るとお得な感じがするので、聞いてみると・・・

「この料理があって、このサービスがあって、それでこの価格なら安いと思えるものを置いています。価格帯と満足度をコンセプトにやっていますから・・・。例えば高価格がついている2005年のボルドーは買わないと思います。お客様がそういうワインを求めていないですから。玄人受けするワインの方がずっと喜ばれるんです。」

ワインを熟知しているソムリエだからこそ、グレートビンテージにこだわらず、穴場の年や、飲み頃の絶頂のワインをセレクトできるのでしょう。常連のお客様が多いというのも納得です。

また、ランチコースは3675円〜、ディナーコースは9450円〜。この価格で、ミシュラン星付シェフの味、最高クラスのサービス、ホテルのメインダイニングにふさわしい上品な雰囲気を満喫できるとあれば、是非訪れたいところ・・・。

料理は、素材の味を活かした比較的あっさりとした味付けのものが多く、フランス料理といっても日本料理的な感覚でいただけるので、ヘルシー志向の女性や年配の方にも喜んでいただけるでしょう。
お昼時は、テラス席もあり明るく優しい雰囲気なので女性同士のランチにおすすめです。また、ホテルの雰囲気が落ち着いているので、接待や年配の方を交えてのお祝の席などにも利用しやすいレストランです。

◆若林氏によるワイン講義

若林氏は、表参道にあるアカデミー・デュ・ヴァンというワインスクールで講師をしています。毎月1回、全6回で終了の「ワインサービス・プロの極意」という授業の最終回では、「マリアージュの完成」をテーマとして、タテルヨシノで食事と共に授業が受けられます。

仔羊の鞍下肉のファルシィ カルパッチョ 「マリアージュの完成」でサービスされたワイン

店舗情報

ワインデータ

種類:700種類
価格:7,000円〜,グラス/1,200円が中心(1,000円〜)
ワイン持込み:不可

所在地 〒105-0011東京都港区芝公園1-5-10芝パークホテル別館1F 店の地図を見る
アクセス JR・モノレール浜松町駅北口 徒歩8分
都営地下鉄三田線御成門駅 徒歩2分
都営地下鉄浅草線大門駅 徒歩4分
都営地下鉄大江戸線大門駅 徒歩4分
電話 03-5405-7800
Fax 03-5405-7801
E-mail info@tateruyoshino.com
URL http://www.tateruyoshino.com
定休日 日曜夜
営業時間 ランチ/11:30〜14:00(ラストオーダー)
ディナー/18:00〜21:00(ラストオーダー)
予算 ランチ/3675〜15750円まで5種
ディナー/9450円から15750円の2種及びアラカルト
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